しかし、幸田露伴が1906年に訪れた時はイスタンブールは野良犬の町
だったと言う。
ーコンスタンチノープル*に多きものはといわば、トルコ帽に犬、
コンスタンチノープルの住者の数はと聞かれなば、百十万の人間と、
犬は取調べ中と答うる外なからん。(「巡礼紀行」より)ー
路上に捨てられるゴミ・残飯の掃除人として人間と共生していたようだ。
猫についての記述はない。
*(ヨーロッパではイスタンブールは、東ローマ帝国時代のからの名称のまま
コンスタンチノープルと呼ばれ続けてていた。
オスマン帝国によるイスタンブール改名を認めたくなかったのだろう。
ヨーロッパ文化の影響を受けた露伴もコンスタンチノープルと言っている。)
イスタンブールで野良犬も何回か見かけたけれど、どれも大きくて元気が
ないというか、いじけているようだった。
イスタンブールはいつからネコの街になったのだろう?