4日目 1991年12月28日 曇り、暖かい
ペラパラス・ホテルの近くに、ロンドン・グランド・ホテルを見つけた。
ちょっと傷んでいる感じの古い建物で、入口の横は骨董屋になっている。
古臭いデザインの電気スウィッチを買った。
真鍮製のものは緑青だらけだったが、磨いたら光沢を取り戻した。
プラスチック製のものは、ヤンと愉快な仲間たちの部屋で使っている。
1906年徳富蘆花はエルサレムからヤースナヤ・ポリャーナのトルストイを
訪ねる途中、イスタンブールに立ち寄った。その時の記録「巡礼紀行」に
ペラ街のロンドンホテルに宿泊したとあるが、1850年代に建てられたと
いうペラ地区のこのロンドン・グランド・ホテルに違いない。
私たちも次はこのホテルに泊まろうと思ったのだが、実現しなかった。
電気スウィッチ
少し先の店で、ロシアのレゴやサモワール、ウズベキスタンのチャイのセットを買った。この年、ソ連は崩壊。経済の混乱にみまわれた人々は黒海経由でトルコに渡り、持って来たソ連の物を売り、トルコ製品を買って戻って行った。彼らが持って来た物なのだろう。
ガラタ塔まで歩いて、3回目のガラタ塔からの景色を眺める。
カラキョイに寄り道した後、フェリーでエユップまで行く。
3度目のピエール・ロティの茶店を出る頃は、もう暗くなっていた。
ガラタ塔に行く途中の街角
ガラタ塔から靄のイスタンブールの眺め
ガラタ塔付近
社会主義者党の建物の前で
ゴミの袋と猫の親子
布地を担いだおじさんと犬↑
カラキョイの黒犬
カラキョイの魚屋
カラキョイの漁師と
フェリーで金角湾を行く。
ピエール・ロティの茶店付近
斜面の墓地と町の光とその先に金角湾
シミット売り
カラキョイのロシア人バザール
ロシアのレゴ
サモワール
ウズベキスタンのチャイ・セット
露伴の見たガラタ橋
「通行料1人10パラ
橋板は古びて凸凹で隙間もあり、車馬が通るたびに
ガタガタとして、名前の通りまさにガラタ橋だ。」
(「巡礼紀行」より)