〈8〉
明日はハバロフスクだ。それから、ナホトカまで鉄道、新潟まで船。旅は終わる。
ハバロフスク駅
花売りのおばさんから花を買って、ハバロフスクの日本人抑留者墓地に花を供える
 トビリシのレストラン・ダリヤルは、無くなってしまったようだ。やはりピロスマニは本物ではなかったか。
 モスクワのレストラン、スラビャンスキー・バザールは火事で焼失して、今は無い。

 最近、チェーホフの短篇「百姓たち」を読んだ。
ースラビャンスキー・バザールでボーイをしていた男が病気で働けなくなり、妻子を伴って故郷の貧しい村に帰って来る。村での生活や火事のことなどの描写があり、男は死に、妻と娘は道々歌うように物乞いをしながらモスクワへの道を歩いて行くー       
 町田純が読んでいたら、きっとこんな風に言っただろう。「いいんだなぁ、この終わり方が。チェーホフはうまいなぁ!」
ナホトカ出港
スラビャンスキー・バザール入り口
町田純との遥かな旅、そしてヤンの世界への始まり 目次 

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