エピローグ2
「そうそう私は自分の生にピリオドを打ちたい。ちょっとつき合ってくれナイか?」
「イイとも望むところだ。俺様と一緒に地獄へ落ちるんだ。それは言葉では形容できぬとても素晴らしい所だからナ。
いいか、人生、いやこの世のありとあらゆるモノは、決して繰り返さない。
その生の一回性のためにヒトは 宗教にすがる。腐った教えにナ。
天国に昇るために、ありとあらゆることをする。無駄なことダ。
天国なぞありはしない。宗教が造った偽の仕掛けダ。
教団は懐に富を蓄財し、尊崇されまでもする。
これに逆らうにはどうすればよいか。今のお前の生をそっくりそのまま何千何万回も繰り返す、無間地獄の旅に出るか?
その間は生の一回性から解放されるだろう。腐った宗教からも、腐った文学や芸術からも、この腐敗した世界そのものから。
しかしお前はその、無間地獄に飽いてしまうに違いナイ。もうこの辺で止めにしようと。
いいか、全ては繰り返すようで、決して繰り返すことはナイのだ。
これがオレの思想の核心だ。」


 

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